誤食

犬がフルーツの種を誤って食べたら?|症状や治療・動物病院での対応方法

最近夏も本番になってきましたね。

この時期に増えるのが熱中症です。私たち人よりも地面に近いワンちゃんは、私たちが感じているよりも暑く感じていますので、この時期はお散歩の時間帯をずらしてあげるなど、注意をしましょう!

さて、今回はタイトルの通り植物の種、プラムの種の誤食の症例の紹介です。

症例は1歳のチワワで、プラムを種ごと食べてしまったとのことでお電話を頂き、すぐに来院していただきました。

嘔吐などの症状はありませんでしたが、まずはレントゲン検査と超音波検査を実施することとしました。

下の画像がレントゲン画像になります。赤い丸がおそらくプラムの種と考えられましたので、おそらく胃の中にまだ停滞しており、催吐可能と判断しました。

胃内異物のレントゲン画像

誤食の治療法は?

誤食の場合の治療法は大きく分けて3つで、1つは催吐処置、つまり吐かせる処置で、2つ目は内視鏡や外科手術、3つ目は便に出す方法になります。

基本的には、食べてすぐの場合には胃の中にあることが多いので1つ目の催吐処置を実施することがほとんどです。

2つ目に関しては全身麻酔が必要となりますので、今異物がどこにあるのか、吐き出せるものなのか、腸閉塞を起こしていないかを症状や検査結果から見極めることが大切です。

例えば針などの鋭利なものや、おもちゃなどの大きいものの場合には催吐処置の際に食道に引っかかってしまう場合がありますので胃の中にあっても催吐処置ではなく内視鏡や外科手術の適応になります。

また、中毒物質も症状を引き起こした時点ですでに吸収されてしまっているため催吐処置の対象にはなりません。

誤食による中毒や腸閉塞に関しては、ブログの別の記事にて症例紹介をしておりますので、ご参考ください!

そして、検査の結果胃の中に異物が見られず、腸閉塞の所見も見られない場合には小腸か大腸に異物があると考えごはんで押し流します。食物繊維が多いごはんを与えていただき、便の中に出てきていないかチェックしてもらいます。しかし、この場合途中で閉塞を起こしてしまう事もありますので、嘔吐の症状には注意が必要です。

今回の症例ではプラムの種ということで、催吐可能と判断し催吐処置を実施したところ、うまく吐き出してくれました。その際の写真が以下の画像になります。

催吐処置ででた果物の種

今回の症例に関しては種もかみ砕いていたようでしたが、果物の種でもそのまま飲み込んでしまった場合には腸閉塞の原因になってしまうこともよくあるので、うっかり食べてしまわないように注意しましょう。

また、プラムや梅、さくらんぼなどのバラ科サクラ属の果物の種には「アミグダリン」という成分が含まれており、種を食べてしまうと身体に悪いと言われています。

この成分は加熱されておらず、かつ未熟な果実により多く含まれており、体内で分解されるとシアン化合物を発生させてしまいます。そのシアン化合物には、毒性の強い青酸が含まれているためです。

大人の人間なら1、2個ぐらいなら平気ですが、ワンちゃんや猫ちゃんは人よりも体が小さいこともあり、かみ砕いてしまっていて腸閉塞の心配がなくても、もし体内で吸収されてしまった場合には注意が必要です。

このように、植物の種には時に腸閉塞を引き起こしてしまったり、有毒物質が含まれていたりすることもあるので、これからの時期フルーツがおいしい季節になりますがお家の大切なわんちゃん猫ちゃんが誤食してしまわないように気を付けてあげましょう。

よくある質問

Q.犬が何かを飲み込んでしまった時、自己判断で塩やオキシドールを使って吐かせても良いですか?

A.ご家庭で無理に吐かせる行為は、犬の命を危険にさらす可能性があります。
例えば、塩を大量に与えると急性食塩中毒を引き起こし、神経症状や死に至ることもあります。
誤食に気づいたら、自己判断で対処せず、まずは動物病院へお電話ください。

Q.誤食をしてから時間が経ってしまった場合、もう手遅れでしょうか?

A.一般的に、胃の中のものを吐かせることができるのは食後2〜4時間以内が目安とされますが、
食べたものや量によって胃からの排出時間は大きく異なります。
時間が経っていても、レントゲン検査などで状況を確認し、適切な処置を行うことが大切です。

Q.誤食を防ぐために、日常生活でできる具体的な対策を教えてください。

A.犬の届く場所に危険なものを置かないことが大原則です。
具体的には、ゴミ箱を蓋付きのものにする、人間の食べ物や薬は棚の上など物理的に届かない場所に保管するなどの対策が有効です。

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担当獣医師

内科・画像診断科

岩木 (イワキ, Iwaki)

English Speaking Veterinarian
多くの選択肢をわかりやすくオーナー様に提供でき、大切な家族の一員である子たちにとって最適な治療計画を一緒に見つけられる存在であるために、寄り添える獣医師を目指しています。

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