わんちゃん、ねこちゃんと一緒に生活する上で気を付けていることの中でも、特に誤食には皆様細心の注意をはらっていらっしゃることと思います。
それでも「少し目を離した隙に・・・」「どこからか見つけてきたのか気付いたら何か食べている」などの経験がある方も多いのではないでしょうか。
私たちは人にとって身近な食べ物であっても、わんちゃん、ねこちゃんにとっては食中毒の原因となってしまう食べ物はたくさんあります。
今回はその中でもチョコレートとタバコの誤食についてお話させて頂きます。
≪チョコレート≫
チョコレートの原料であるカカオに含まれる「テオブロミン」という物質が主にわんちゃん、ねこちゃんで中毒を起こす原因となります。
わんちゃん、ねこちゃんはこのテオブロミンを代謝するのに人よりも時間がかかってしまうために中毒を起こしやすくなっています。
主な症状は、嘔吐・下痢・過剰な興奮・頻脈・ふるえ・多尿など様々ですが、ひどくなると痙攣や発作を起こし生命に関わることもあります。
チョコレートの種類や量によって中毒を起こす量が変わってくるので、もしチョコレートを食べてしまった場合には、どんなチョコレートをどのくらい食べてしまったのかをしっかりと把握することが重要になってきます。
≪タバコ≫
道端の色々なところにタバコの吸い殻が落ちているのをよく見かけます。
ご自宅にタバコが無くても、お散歩中などで誤食してしまう恐れがありますので注意が必要です。
タバコに含まれるニコチンにより中毒が起こります。
症状としては、嘔吐・下痢・興奮・唾液分泌・ふるえ・不整脈・痙攣・呼吸困難など、ひどくなると生命に関わる恐れがあります。
このニコチンという成分は水に溶け出しやすく、その分吸収も早いので、万が一誤食してしまった場合はお水は絶対に飲ませないようにしましょう。
なので、雨などで濡れた吸い殻・空き缶などを灰皿にしてそのままにしてあるものなどには特に注意が必要です。
わんちゃん、ねこちゃんの誤食を防ぐためには生活する環境を整えることが大切です。
仔犬や仔猫の時は特に好奇心が強く、私たちが思いもよらないものでも口にしてしまうことが多いです。そしてそれは大きくなっても変わらない子もいます。
食べてはいけないもの・危険なものは、わんちゃん、ねこちゃんの届く場所には置かないように、近づけないようになど、私たち飼い主が日ごろから気を付けることで防ぐこともできます。
それでも万が一誤食してしまったときはすぐに病院に連絡し、「何を、いつ、どのくらいの量」食べてしまったかをできるだけ正確に伝えるようにしましょう。
よくある質問
Q.チョコレートやタバコの誤食後、無症状でも動物病院に連れて行くべきですか?
A.無症状であっても、誤食した事実があるなら早めに動物病院を受診しましょう。
チョコレートやタバコは体内で徐々に症状が現れる場合も多く、ご家庭での判断が危険です。
獣医師による適切な処置が、重篤な症状になる前に予防するためにも重要です。
Q.タバコ以外のニコチンを含む製品(加熱式タバコ、ニコチンガムなど)も危険ですか?
A.はい、加熱式タバコやニコチン含有ガム・パッチなども、犬・猫には強い中毒を起こす原因になります。
これらの製品も高濃度のニコチンを含んでおり、少量の摂取で命に関わることがありますので、絶対に手の届かない場所に保管してください。
Q.万が一ペットがチョコレートやタバコを誤食してしまった場合、家でできる応急処置はありますか?
A.基本的にご自宅でできる安全な応急処置はほとんどありません。
特に自己判断で吐かせたり、水やミルクを飲ませたりしないようにしてください。
何をどれくらい食べたかを確認し、すぐに動物病院へ連絡しましょう。
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