こんにちは!
今回はこれから暖かくなってくると増えてくる皮膚症状、その中でもとくに多い原因であるアレルギーについてのお話です。
アレルギーは、人でも花粉症など有名かと思いますが、動物たちにもアレルギーがあります。
アレルギーとは、抗原に対して、生体が過剰に反応して痒みなどの症状として現れる疾患で、食べ物が原因である食物アレルギーとハウスダストや花粉など環境中のものが原因となるアトピー性皮膚炎に大きく分けられます。
症状
まずは食物アレルギーです。食物アレルギーでは、ご飯に含まれている成分に反応に反応するため、季節に関係なく年中症状が出たり、目や口周囲、背中、肛門周囲、会陰部のかゆみ、また、特徴的なのが腰背部の脱毛や痒みなどの症状です。加えて、ご飯は直接消化管に触れるので、1日3回以上の糞便をする、などの消化器症状を伴うこともあります。
一方、アトピー性皮膚炎では皮膚症状を主な症状とし、わきの下や大腿部などに痒みが出ますが、大きな違いは季節によって痒みが悪化・改善しやすいことです。


お家の犬猫に皮膚の痒みがある時は季節性があるかどうかにも注目しましょう。
しかし、食物アレルギーをもった犬はアトピー性皮膚炎も併発していることが多いと言われていますので、必ずしもどちらか一方のアレルギーのみとは限りません。
では動物病院でアレルギーを疑った場合、どういった検査をするのでしょう?
多くは血液でアレルギー検査を行います。これを行うことでどういった環境物質に反応するのか、どんな食べ物に反応するのかを調べることができます。
アレルギーの治療法は食物アレルギーとアトピー性皮膚炎で少し違いがあります。
まず食物アレルギーの場合、検査結果に応じて獣医師が食べられるご飯をご提案します。まずはそれだけでどれぐらい痒みが落ち着くのかを見たうえで、痒みが残っている場合はまたご相談しましょう。
一方アトピー性皮膚炎では、内服薬で痒みを抑えることに加えて、環境物質が体に付着することが原因となるので、シャンプーや保湿などのスキンケアが大切になります。
アレルギーが起こりやすい犬猫ではずっとアレルギーと付き合っていくことになります。少しでも日々のケアで内服薬を減らしたり、痒みのコントロールができるように、ご相談させていただきます。
よくある質問
Q.犬のアレルギーは何歳頃から発症することが多いですか?
A.犬のアレルギーは年齢を問わず発症する可能性がありますが、食物アレルギーは比較的若い時期(生後6ヶ月〜3歳頃)に発症することが多く、アトピー性皮膚炎は1~3歳での発症が一般的です。
ただし、シニア犬でも新たにアレルギーを発症することもあるため、年齢に関係なく症状が見られた場合は獣医師にご相談ください。
Q.犬のアレルギーになりやすい犬種はありますか?
A.はい、犬種によってアレルギーの発症リスクに差があります。
柴犬、フレンチブルドッグ、ゴールデンレトリバーなどは比較的アレルギーを発症しやすい傾向があります。
これらの犬種を飼われている場合は、日頃から皮膚の状態をよく観察し、早期発見に努めることが大切です。
Q.アレルギーの予防方法はありますか?
A.完全な予防は困難ですが、リスクを軽減する方法があります。
定期的なブラッシングとシャンプーで皮膚を清潔に保つ、室内の掃除をこまめに行いアレルゲンを減らすなどが効果的です。
また、子犬の頃から様々な環境に慣れさせることで、過敏反応を抑制できる場合もあります。
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