血尿

ストレスによる膀胱炎?猫ちゃんの特発性膀胱炎について

猫ちゃんが粗相をしてしまう、トイレに行くけどおしっこが出ていない

トイレに頻回に行く回数が多いことなどはありませんか?

そのようなサインがある場合は膀胱炎を起こしている可能性があります。

今回は膀胱炎の中でもストレスなどが原因として考えられている、特発性膀胱炎について解説いたします。

■膀胱炎とは

尿を溜めておく膀胱という袋状の臓器の粘膜に炎症が起きる病気です。

膀胱炎になると排尿に関する様々な症状が見られます。

 ■症状

  • 頻尿
  • 血尿
  • 排尿痛
  • トイレ以外での排尿

 などがあります。

■原因

  • 細菌感染
  • 尿石症(ストルバイトやシュウ酸カルシウムなど)
  • 腫瘍
  • 特発性

などがありますが、半数以上は特発性と考えられています。

■特発性膀胱炎とは

明らかな原因がなく、膀胱で炎症が見られる病気です。

ただ、特発性膀胱炎に関しては生活環境やストレスが関与していると考えられています。

■診断

  • 尿検査

尿中に血液成分、細菌、結晶などの有無を確認します。

特発性膀胱炎では細菌と結晶は見られず、炎症を示す細胞が見られます。

  • 超音波検査、レントゲン検査

膀胱内の結石、ポリープ、腫瘤の有無を確認します。

  • 尿培養

細菌の有無をより正確に確認します。

■治療

ほとんどは治療をしなくても数日から数週間で症状の改善が見られます。

ただしその間、猫ちゃんの生活の質は顕著に低下するため、治療を行う必要があります。

▢生活環境の改善

環境を改善することで症状の改善、再発予防が行えます。

  1. 食事内容や与え方
  • 水分摂取量の少ない猫ちゃんに膀胱炎が見られることが多いことから、ウェットフードに変更または追加
  • 療法食への変更(再発予防としても有用)
  • 落ち着いて食事が出来る環境づくり(静かな場所に食器を配置)
  1. 水と飲水容器
  • 常に清潔な水が飲めるよう、こまめな確認と飲水容器を複数設置
  • 飲水容器はプラスチックなどを避け、口の広い器もしくは循環式容器などへの変更
  1. トイレの形状や砂
  • トイレは猫ちゃんの数+1つ以上用意し、清潔な環境を維持する
  • トイレのサイズを体長の1.5倍サイズほどのものに変更
  • 猫砂の量を増やし、好みのものに変更する
  1. 過ごしやすい空間づくり
  • キャットタワー等見下ろせる場所を作る
  • 爪とぎ場を用意する
  • 香りの強い香水やディフューザーを避ける

実際にこのような環境を完璧に整えることは難しいこともあると思いますが、可能な限りで改善をすることが再発予防につながると考えられています。

▢ストレス軽減効果が期待されるサプリメント

猫ちゃんの合成フェイシャルフェロモンやミルクカゼインなどのサプリメントはストレス対策として使用され、治療および予防効果があると考えられています。

▢薬物療法

消炎鎮痛剤や再発を繰り返す場合は抗うつ薬などを使うことで、症状の改善や再発予防を行います。

■まとめ

特発性膀胱炎は基本的には自然と症状の改善が見られますが、猫ちゃんの生活の質を落とすため、治療だけでなく再発予防が重要となります。

ただ、猫ちゃんのストレス原因が特定できないことや、環境改善が難しい場合に再発予防が難しくなることがあります。

当院では治療だけでなく、飼い主様と猫ちゃんのお互いがストレスなく、健康的に生活できる環境を作るお手伝いを致します。

お困りの方はお気軽にご相談下さい。

 
 

担当獣医師

内科・循環器科・軟部外科

游 (ユウ, Yu)HALU代官山動物病院 院長

English/Chinese Speaking Veterinarian
「たとえ病気になったとしてもその中で一番幸せに暮らせるように」
患者さん、家族、獣医師間の密なコミュニケーションを大切にしています。

内科・眼科

宮本 (ミヤモト, Miyamoto)

English Speaking Veterinarian
動物たちからたくさんのことを感じ取り、からだへの負担をできる限り少なくすること、ご家族さまとのコミュニケーションの中で治療方針をご一緒に考えていくことを大切にしています。

内科・画像診断科

岩木 (イワキ, Iwaki)

English Speaking Veterinarian
多くの選択肢をわかりやすくオーナー様に提供でき、大切な家族の一員である子たちにとって最適な治療計画を一緒に見つけられる存在であるために、寄り添える獣医師を目指しています。

内科・軟部外科・歯科

高澤 (タカサワ, Takasawa)

犬ちゃん、猫ちゃんの声なき声を理解し、ライフスタイルに合わせて治療を飼い主様と選択する事を大切にしています。 HALU動物病院の来られる方々の快適な生活と健康のお手伝いができるよう診療していきます。

循環器科・内科・軟部外科

横井 (ヨコイ, Yokoi)

動物さんたちの日々の体調管理に助力させていただけたら幸いです。 分からないことや不安に思うことがあれば気兼ねなくご質問ください。

内科・脳神経科

浅田 (アサダ, Asada)獣医学博士

てんかんを中心とした神経疾患とその治療について研究をしました。現在大学病院でも助教として脳神経科の診療に携わっています。

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