猫のあごなどにある黒いツブツブをみたことがありますか？
それは通称「顎ニキビ」と呼ばれ、正式には「ざ瘡」という病名がついています。
顎ニキビの原因は毛穴に余分な皮脂汚れが詰まることいわれています。
顎の下には皮脂腺が集まっており分泌物が多いにも関わらず、猫ちゃんが自分で毛づくろいしにくい場所なので、ニキビができやすくなってしまうんです。
また、他にも次のようなことも顎ニキビができる一因といわれてます。
- 食べカスやよだれが付きっぱなしになっている
- フードやお水の食器で菌が繁殖している
- 体質的に皮脂が多かったり、アレルギーを持っている
- ストレスや病気によって免疫力が低下し、皮膚のバリア機能が弱っている
猫ちゃんの顎ニキビにはなりやすい品種や年齢は特になく、どんな子でも注意が必要といわれてます。
軽度の場合は黒っぽいツブツブがあるだけで、無症状のことも多いですが、炎症を起こしてかゆみや痛みが出ると、
顎を掻いたり壁にこすりつけたして、顎の毛が抜けたり、傷ができてしまうことがあります。
さらにその傷から細菌感染などが起こると、傷口がただれたり膿んでしまうこともあるので注意が必要です。
顎に限らず口元や目の上、しっぽの付け根にできることもあるので、よく観察してみてください。
顎ニキビの治療としまして当院では、オイルクレンジングで皮脂をとかし、
抗生剤入りの洗浄液で拭き取る処置を行っております。
ご自宅でもこまめに清潔な状態を保っていただくように処方もさせていただいております。
重症化してしまうと自宅でのケアは難しくなってきますので、おかしいなと思ったら早めの受診をオススメいたします。
よくある質問
Q. 顎ニキビは他の猫にうつりますか？
A.顎ニキビ自体は感染性の病気ではないため、基本的に他の猫にうつることはありません。ただし、細菌感染を併発している場合は、食器の共有などを通じて菌が移る可能性があります。
多頭飼いの場合は、患部に膿や炎症がある間は食器を分けるなどの配慮をすることをおすすめします。
Q.顎ニキビの予防のために食器はどのような素材がよいですか？
A.プラスチック製の食器は傷がつきやすく細菌が繁殖しやすいため、陶器やステンレス製の食器がおすすめです。
特にプラスチックアレルギーが顎ニキビの原因となることもあります。
また、食器の形状は浅めで顎が当たりにくいものを選び、毎日しっかりと洗浄し清潔に保つことが重要です。
Q.人間用のニキビ治療薬を猫に使っても大丈夫ですか？
A.人間用のニキビ治療薬には猫にとって有害な成分が含まれており、中毒症状を引き起こす危険性があります。
必ず獣医師の診察を受けて、猫専用の治療薬を処方してもらってください。
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