便が出にくい

【会陰ヘルニア】手術症例  会陰ヘルニア症例

未去勢の中年以降のワンちゃんに多い病気です。お尻の周りの筋肉が衰え、薄くなることによって直腸がお尻の方向に飛び出してしまい(ヘルニア)、うんちの通り道が狭まったり、曲がったりすることでうんちが出にくくなる病気です。進行してしまうと、直腸以外にお腹の膀胱が出てしまい致命的になる場合があります。

HALU動物病院では他院で1年前に会陰ヘルニアの手術を行ったが再発してしまった14歳のチワワちゃんの再手術を行いました。うんちがうまく出ず、いきんでしまい、心臓に負担がかかり失神していました。まずは心臓の治療(僧帽弁閉鎖不全症、肺高血圧症)を行い、今後の生活の質を考えても再手術を決めました。心臓の病気もあったことから心臓専門の麻酔医のもと実施しました。当院では麻布大学渡邊俊文准教授が考案した術式で、人に使われている医療用メッシュを利用する方法でヘルニアの整復を専門家の下で行いました。この術式が最も成績が良いです。

術後は心配していた心臓の悪化もなく、術後2週間たちましたが、数年ぶりに自分でいいうんちが出ています。

この病気が軽度な場合必ずしも手術が必要ではありません。未去勢の雄のワンちゃんでお尻が腫れてきたなきたな、最近うんちがしづらそうだなどの症状があればまずはご相談ください。

よくある質問

Q.会陰ヘルニアはどんな犬種で多いですか?

A.会陰ヘルニアは特に中〜大型犬の未去勢の雄に多く見られます。
具体的には、ミニチュア・ダックスフンド、コーギーなどが発症しやすい傾向がありますが、どの犬種にも可能性はあります。

Q.会陰ヘルニアの手術後、再発を防ぐために飼い主ができるケアはありますか?

A.術後の再発リスクを減らすためには、便秘にならないように食事管理や十分な水分補給を心がけることが重要です。
また、適度な運動を継続して筋力低下を防ぐことも役立ちます。

Q.会陰ヘルニアは自然に治ることはありますか?

A.会陰ヘルニアは進行性の病気であり、自然に治ることはありません。
放置すると悪化して、膀胱や腸の障害につながる場合があります。
軽度の場合は内科的管理も可能ですが、根本的な治療には手術が必要となることがほとんどです。

渋谷、恵比寿、代官山の動物病院(年中無休、年末年始も診察している動物病院)
HALU代官山動物病院
03-6712-7299
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担当獣医師

内科・循環器科・軟部外科

游 (ユウ, Yu)HALU代官山動物病院 院長

English/Chinese Speaking Veterinarian
「たとえ病気になったとしてもその中で一番幸せに暮らせるように」
患者さん、家族、獣医師間の密なコミュニケーションを大切にしています。

内科・眼科

宮本 (ミヤモト, Miyamoto)

English Speaking Veterinarian
動物たちからたくさんのことを感じ取り、からだへの負担をできる限り少なくすること、ご家族さまとのコミュニケーションの中で治療方針をご一緒に考えていくことを大切にしています。

内科・画像診断科

岩木 (イワキ, Iwaki)

English Speaking Veterinarian
多くの選択肢をわかりやすくオーナー様に提供でき、大切な家族の一員である子たちにとって最適な治療計画を一緒に見つけられる存在であるために、寄り添える獣医師を目指しています。

内科・脳神経科

浅田 (アサダ, Asada)獣医学博士

てんかんを中心とした神経疾患とその治療について研究をしました。現在大学病院でも助教として脳神経科の診療に携わっています。

内科・鍼治療

永田 (ナガタ, Nagata)

病気と向き合う中でどうしたら現状を良くしていけるのか、プラスになりそうな 事をひとつひとつ考えながら、より良い時間を過ごせるようなお手伝いができたらと思っています。 些細なことでも、気軽にご相談ください。

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