元気がない

ワンちゃんの甲状腺機能低下症とは?

「最近、元気がない」「太りやすくなった」…それは甲状腺機能低下症かもしれません。

今回は甲状腺機能低下症について解説します。

■甲状腺機能低下症とは

甲状腺機能低下症は中高齢のワンちゃんに見られるホルモンの病気です。

甲状腺から分泌される「甲状腺ホルモン」が不足することで、全身の代謝が低下し、様々な症状が現れます。

■甲状腺とは

甲状腺は首の気管の両側にある小さな臓器で「甲状腺ホルモン」を分泌しています。

このホルモンは、

  • エネルギー代謝
  • 体温維持
  • 心臓や筋肉の働き
  • 皮膚や被毛の健康

など、全身の機能を正常に保つ重要な役割を担っています。

■原因

ワンちゃんでは甲状腺そのものが障害されることがほとんどです。

主な障害される原因

  • リンパ球性甲状腺炎(免疫の異常により、甲状腺の組織が障害される)
  • 甲状腺の萎縮(加齢などによって組織が減っていく)

の2つで、多くは徐々に甲状腺の働きが低下していきます。

その他には脳から分泌される「甲状腺刺激ホルモン」の低下などによって起こることもあります。

■主な症状

甲状腺ホルモンが不足すると代謝が低下するため、症状はゆっくり進行します。

代表的な症状は、

  • 元気がない
  • 散歩ですぐ疲れる
  • 寝ている時間が増えた
  • 食事量を変えていないのに太る
  • 寒がる
  • 毛が抜ける、毛づやが悪くなる
  • フケが増える

などがあります。

「年齢のせいかな」と思われがち症状が多いため、見逃されることも少なくありません。

■診断

血液検査で甲状腺ホルモンを測定します。

一般的には

  • T4(甲状腺ホルモン)
  • FT4(甲状腺ホルモン)
  • TSH(甲状腺刺激ホルモン)

を組み合わせて評価します。

ただし、他の病気や服用中のお薬の影響でも甲状腺ホルモンが低く見えることがあるため、症状や身体検査の結果と合わせて総合的に判断します。

また、その他に

  • コレステロール、中性脂肪の上昇
  • 軽度の貧血

などが見られることもあります。

■治療

治療は不足している甲状腺ホルモンを飲み薬で補うことです。

基本的に完治する病気ではありません。

そのため、治療は生涯続ける必要があります。

内服を続けることで

  • 活動性の改善
  • 肥満の解消
  • 皮膚や毛の状態の改善

などの効果が期待できます。

治療開始後は定期的な血液検査を行い、薬の量を調節します。

適切な薬を継続することで普段通りの生活を送ることが出来ます。

■まとめ

次のような症状が続く場合は一度検査をお勧めします。

  • 最近、元気がない
  • 太りやすくなった
  • 毛が薄くなってきた
  • 寒がりになった
  • 皮膚のトラブルを繰り返している

「年齢のせい」と思っていた症状の原因が甲状腺機能低下症であることも少なくありません。

気になる症状がありましたら、お気軽に当院までご相談下さい。

 
 

担当獣医師

内科・循環器科・軟部外科

游 (ユウ, Yu)HALU代官山動物病院 院長

English/Chinese Speaking Veterinarian
「たとえ病気になったとしてもその中で一番幸せに暮らせるように」
患者さん、家族、獣医師間の密なコミュニケーションを大切にしています。

内科・眼科

宮本 (ミヤモト, Miyamoto)

English Speaking Veterinarian
動物たちからたくさんのことを感じ取り、からだへの負担をできる限り少なくすること、ご家族さまとのコミュニケーションの中で治療方針をご一緒に考えていくことを大切にしています。

内科・画像診断科

岩木 (イワキ, Iwaki)

English Speaking Veterinarian
多くの選択肢をわかりやすくオーナー様に提供でき、大切な家族の一員である子たちにとって最適な治療計画を一緒に見つけられる存在であるために、寄り添える獣医師を目指しています。

内科・軟部外科・歯科

高澤 (タカサワ, Takasawa)

犬ちゃん、猫ちゃんの声なき声を理解し、ライフスタイルに合わせて治療を飼い主様と選択する事を大切にしています。 HALU動物病院の来られる方々の快適な生活と健康のお手伝いができるよう診療していきます。

循環器科・内科・軟部外科

横井 (ヨコイ, Yokoi)

動物さんたちの日々の体調管理に助力させていただけたら幸いです。 分からないことや不安に思うことがあれば気兼ねなくご質問ください。

内科・脳神経科

浅田 (アサダ, Asada)獣医学博士

てんかんを中心とした神経疾患とその治療について研究をしました。現在大学病院でも助教として脳神経科の診療に携わっています。

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