「元気だった犬が急に倒れた」
「犬が一瞬意識を失ってぐったりした」
このように犬が突然倒れてしまったら、飼い主様は不安になりますよね。
犬が倒れる原因はいくつかありますが、その中でも見逃せないのが心臓病です。
この記事では犬の倒れる原因や、なぜ心臓病で倒れるのかを詳しく解説します。
犬の飼い主様は、もしも犬が倒れてしまったときに対応ができるように最後までお読みください。
犬が倒れるのはなぜ?失神とは
犬が突然倒れる「失神」は一時的に脳への血流が不足し、意識を失う現象です。
犬の失神は通常、数秒から数分程度で自然に回復しますが、その間は完全に意識を失い、体の力が抜けて倒れます。
全身の震えが起こるけいれんを伴わない点が、てんかん発作との大きな違いです。
また、失神後はすぐに意識が戻り、何事もなかったかのように立ち上がることも特徴の一つです。
犬が倒れた際は命に関わる原因が隠れていることもあるため、すみやかに動物病院を受診しましょう。
犬が倒れるときに考えられる原因
犬が倒れるのは、さまざまな原因が考えられます。
いずれも緊急性が高いため、症状を理解し、適切な対応を取ることが重要です。
ここでは犬が倒れる代表的な原因をご紹介します。
心臓病
犬が倒れる原因の中でも特に多いのが心臓病です。
心臓病により心臓の血液を全身へ送る力が落ちたり、不整脈が起きると脳への血流が一時的に減少し、意識を失います。
特に運動時や興奮時に症状が現れやすく、倒れる前には咳などの症状が見られることが多いです。
てんかん
脳の神経が過剰に興奮することで突然倒れるのがてんかん発作です。
てんかんでは全身のけいれんや失禁などを伴うことが多いです。
てんかんは心臓病による失神と似ているため、注意しましょう。
てんかん発作を繰り返す場合は脳の検査や薬による治療が推奨されます。
低血糖
低血糖では血糖値が急激に低下することで、脳がエネルギー不足に陥り、倒れることがあります。
特に子犬が食事を長時間摂取しない場合などに起こりやすいですね。
軽度であればブドウ糖の補給で回復しますが、重度の低血糖は命に関わるため迅速な対応が必要です。
貧血
貧血により赤血球が不足して血液中の酸素を運ぶ力が低下すると、脳への酸素供給が足りなくなり、倒れることがあります。
歯茎が白っぽくなる、すぐ疲れるなどの症状が見られる場合は貧血に注意が必要です。
重度の貧血は命に関わるため早急な治療が求められます。
犬が心臓病で倒れる場合の治療
犬が心臓病によって倒れる場合の治療の目的は心臓の負担を減らし、血液を効率よく全身に送れるようにすることです。
犬の心臓病でもっとも多い僧帽弁閉鎖不全症では、
- 心臓の収縮力を助ける強心剤
- 血管を広げて心臓の負担を減らす血管拡張薬
- 余分な水分を排出する利尿剤
などが使われます。
犬の心臓病治療でよく使われる強心剤や利尿剤については以下の記事をご覧ください。
犬の僧帽弁閉鎖不全症の薬による治療|ピモベンダンについて獣医師が解説
犬の心臓病治療で使う利尿剤ってどんな薬?|心臓病治療における利尿剤の役割を解説
また、不整脈が原因ならリズムを整える抗不整脈薬を投与し、必要に応じてペースメーカー治療が検討されることもあります。
治療の選択肢は犬の状態などによって異なるため、獣医師と相談しながら最適な方法を選んでいくことが大切です。
不整脈に関しては以下の記事で詳しくまとめています。
犬が突然倒れる原因は不整脈かも?|犬の不整脈について獣医師が解説
犬が倒れたらどうすればいいの?
犬が突然倒れると、飼い主様は驚き、どうしたらいいのか分からなくなりますが、落ち着いて行動することが大切です。
まずは呼びかけに応じるかや呼吸があるかなどを確認しましょう。
意識がない場合でも、数十秒で回復することがありますが、呼吸や心拍が止まっている場合はすぐに動物病院へ連絡する必要があります。
また、犬の様子を動画で撮影し、
- 倒れた状況
- 倒れる前後の様子
- 倒れている時間
などが分かると診断の助けになりますね。
たとえ短時間で元気を取り戻したように見えても、心臓病など重大な病気のサインである可能性があるため、必ず動物病院で検査を受けましょう。
まとめ
今回解説したように犬が倒れる原因は多岐にわたります。
中でも心臓病は注意が必要で、放置すると命に関わるケースも少なくありません。
犬が倒れた際は、まず冷静に意識や呼吸の確認を行い、可能であれば倒れた時の様子を動画撮影しておくことが診断の役立ちます。
当院では僧帽弁閉鎖不全症や不整脈などの心臓病の診療に力を入れています。
犬に心配な症状があれば、早めにお問い合わせください。
よくある質問
Q.犬が倒れた後、すぐに回復した場合でも動物病院へ行くべきですか?
A.犬が倒れた場合は必ず動物病院を受診するようにしましょう。
たとえ短時間で回復したように見えても、重大な病気の初期症状である可能性があります。
特に心臓病は早期発見・治療が予後を大きく左右します。
Q.どんな犬種が心臓病になりやすいのでしょうか?
A.心臓病は小型犬や高齢犬に多くみられます。
特に
- キャバリア
- チワワ
- ミニチュア・ダックスフンド
- トイプードル
などは僧帽弁閉鎖不全症の好発犬種として知られています。
犬種や年齢によってリスクが異なるため、定期的な健診が大切です。
Q.犬の心臓病の初期症状にはどのようなものがありますか?
A.心臓病の初期症状には
- 軽い咳
- 運動を嫌がる
- 散歩の途中で立ち止まる
- 息が上がりやすくなる
などがあります。
これらの症状は徐々に進行するため、日頃から犬の様子を観察し、変化に気づくことが大切です。
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