今回は眼瞼炎についてご紹介します。
眼瞼炎とはまぶたが赤く腫れることをいいます。
眼の中には異常はなく、皮膚の異常です。
軽度であれば腫れのみで無症状のこともありますが、ひどくなってくると痒みや出血、眼の充血や流涙、眼やになどの症状がでてきます。
眼瞼炎の原因としては細菌・カビ・寄生虫などの感染性、アレルギー性、免疫介在性などがあげられます。
今回ご紹介する子はまぶたの腫れに気が付き、リンデロン軟膏をぬっていたがよくならないと来院されました。
両側性にまぶたが腫れ、気にして掻いてしまい一部では出血を伴っていました。
まずは感染性を疑い抗生剤で治療を行い少し腫れは引きましたが、完全には改善しなかったため、免疫介在性を疑いステロイドでの治療を開始しました。

ステロイドを開始すると、あっという間に腫れは引き眼を気にすることもなくなりました。
ステロイドを少しずつ減らしながら副作用が出ないように再発が出ないか経過を追っています。
感染性であった場合は、眼瞼炎は片目にポツっとできることが多く、抗生剤などの適切なお薬により改善します。
再発することもあまりありません。
一方、免疫介在性の場合は両目や片目でも数ヶ所腫れることが多いといわれています。
治療はステロイドや免疫抑制剤の使用となり、長期的な治療が必要となります。
すぐにお薬をやめてしまうと再発してしまうことが多いです。
当院では月1回眼科専門外来を行っております。
眼が腫れている、治療しているがなかなか治らない等あればご相談ください。
よくある質問
Q.眼瞼炎の予防方法はありますか?
A.眼瞼炎の予防としては、日頃から目や顔周りを清潔に保つことが重要です。
散歩後は濡れタオルで優しく拭いてあげる、アレルギー源になりそうな物質(花粉やほこり)の排除も有効です。
また、慢性疾患を持つ犬や体質的に皮膚が弱い場合は、定期的な健康チェックをおすすめします。
Q.眼瞼炎を治療中の犬がしてはいけないことはありますか?
A.患部を自分で掻いたり舐めたりすると、症状が悪化したり治癒が遅れたりするので、エリザベスカラーの着用を推奨します。
また、処方された薬は獣医師の指示通りに最後まで使い切ることが大切です。
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