「口が臭うけど様子見でいいのかな…」「全身麻酔が心配でなかなか踏み出せない」
そんなお悩みをよくいただきます。
今回は当院での歯科処置の流れについて解説致します。
1. 診察で確認すること
実際に口を触りながら、口腔内を確認します。
- 歯石の付着部位、程度
- 歯肉の炎症、腫れの有無
- 歯の動揺(ぐらつき)
- 疼痛反応の有無
これらの確認で歯科処置が必要かどうかを判断します。
2. 麻酔前検査について
歯科処置は全身麻酔が必要となるため、安全に麻酔をかけるために事前に血液検査、レントゲン検査、場合によっては超音波検査などを行います。
検査は歯科処置1~2週間前までの間に行います。
ご高齢でのワンちゃんでは特に重要となります。
3. 当日の流れ
処置前日の22時以降は絶食、当日、朝7時以降は絶食・絶水でご来院いただきます。
午前中に来院頂き、ワンちゃんをお預かりいたします。
お預かり後は静脈点滴を開始し、手術開始まで水分補給を行います。
4. 歯科処置の内容
麻酔では鎮痛剤を2種類、局所麻酔を行い、できるだけ処置中、処置後の痛みを抑えます。
歯科処置を行う前に口腔内の写真を撮り、処置前後での比較を行います。
<処置の内容>
- スケーリング(歯石除去)
- 歯周ポケットの確認
- ルートプレーニング、キュレッタージ(歯周ポケットへの治療)
- ポリッシング(表面の研磨)
- 抜歯、縫合(必要であれば)
- 口腔内の洗浄
5. 処置後のケア
歯科処置後は院内で状態確認し、当日もしくは翌日に退院とします。
処置内容に応じて、鎮痛剤、抗生剤の処方を行います。
ご飯に関しては抜歯、縫合の有無により判断します。
退院後、状態確認、口腔内の確認、その後のオーラルケアーについてお話します。
歯科処置してもその後のケアを怠れば、再度歯石が付着します。
良い口腔環境を維持するために、はみがきの仕方、サプリなどのご紹介いたします。
歯肉炎、歯周炎が軽度の場合は30~40分、歯肉炎、歯周炎が重度、抜歯を要する場合は1~2時間ほどかかります。
このことからも、早期に歯科処置をすることで、全身麻酔の時間は短くなり、また、歯を温存することができます。
いかがでしょうか?
歯周病は糖尿病、心血管疾患などのリスクを上げ、口だけでなく全身に影響を及ぼします。
人間と同じようにワンちゃんの寿命も延びています。
それと共に歯科トラブルを抱えるワンちゃんが増えています。
痛くなってからの歯科治療だけでなく、痛くなる前の予防歯科として歯科処置をしていく事が大事だと思います。
「うちの子はまだ大丈夫かな?」と感じた段階での受診が、結果的に負担の少ない治療につながります。
歯石除去のタイミング、治療についてお悩みの方は、お気軽にご連絡ください。
