血尿

【血尿】猫の血尿〜冬はおしっこトラブルに注意!~

血尿とは?

血が混ざっている尿のことを指し、腎臓・尿管・膀胱・尿道など泌尿器のいずれかに出血があると考えられます。

健康な猫の尿の色は濃い黄色いため、血尿の場合は濃いオレンジ色やピンク色、赤色にみえることがあります。

どうして血尿になるの?

下記の原因が考えられます。

原因1. 尿石症

尿に含まれるリン、カルシウム、マグネシウムなどのミネラル成分が結晶化し泌尿器で結石となり様々な症状を引き起こす病気です。

下記の2種類の結石が特に多いと言われています。

リン酸アンモニウムマグネシウム(ストラバイト)

尿がアルカリ性に傾くことで形成されやすいもので食事療法で結石を溶かすことが出来るタイプの結石になります。

シュウ酸カルシウム

尿が酸性に傾くことで形成されやすいもので、食事療法で溶かすことが出来ないため、大きくなり過ぎると手術が必要となることもあります。

原因2. 膀胱炎

細菌感染によって発症する『細菌性膀胱炎』もあれば、原因不明な『特発性膀胱炎』もあり、肥満やストレスが影響することもあります。

原因3. 腫瘍

猫の膀胱腫瘍は稀です。

悪性腫瘍、良性腫瘍のどちらも発生する可能性がありますが、非常に発生はまれですが、発生した際に多くが悪性であることが多いです。

尿石症や膀胱炎に比べると発生率は高くはありませんが高齢になるにつれて発生する確率が高くなりますので注意が必要です。

特に冬場は寒くなり動かなくなったり、喉が渇きにくくなりお水を飲まなくなる、トイレに行くことを我慢してしまうなどで猫は尿の症状が出やすいと言われています。

症状は?

  • 頻尿:何度もトイレに行く、1回の量が少ないなどが見受けられます。
  • 排尿痛:排尿時に変な鳴き声で鳴くなどが見受けられます。
  • トイレの失敗
  • トイレから出てこない

また、下痢、嘔吐、食欲不振など消化器の症状が出てくる場合もあります。

治療は?

細菌性の膀胱炎の場合は主に抗生剤の投与が主な治療法となります。

尿石系の場合はフードを尿系の療法食に変更して対応したり、ストレス由来の場合はサプリメントの投与や、水飲み場やトイレを増やす、こまめに変えて清潔を保つなど環境を整えることも大事になります。

また、猫ちゃんの場合水を飲むこともとても大事です。

尿が濃くなりすぎて溜まることでも結石が出来やすくなってしまうため、水を飲んで排尿してを繰り返すことで、膀胱内を綺麗にして循環を良くしていくことが大切になります。

そのため、もしあまり水を飲まない場合は、ウェットフード(パウチや缶詰)をあげてごはんからの水分量を増やすのも手段の一つです。

また猫は特にお皿にこだわりがある子もあるので、種類を変えてみる、高さを変えてみる、皿の数を増やしてみる(水飲み場を増やしてみる)なども効果的といわれています。

またお水は新鮮なものがいいのでこまめに変えてあげるのがいいでしょう。

トイレも大事!

トイレの大きさ

体が十分に入る大きめのトイレを準備してください。

理想は体長の1.5倍といわれています。

置く場所

猫がアクセスしやすい落ち着いた場所に設置してあげましょう。

1つの場所に全部置くのではなくそれぞれ離して置いてあげましょう。

置く数

頭数+1台以上が理想的とされています。

特にオス猫は結石などが尿道に詰まり尿が出なくなってしまう尿道閉塞には注意が必要です。

最後に尿をしてから24時間出ていない場合は命に関わりますので早急に病院を受診することをおすすめいたします。

オス猫は、メス猫と比べてもともと尿道が細く長い為、結石が詰まりやすい傾向があります。

当院では猫だけの診察(分院)の日があり一般的な血液検査や超音波の検査、尿や便の検査もすることが出来ます。

広々とした落ち着いた空間で犬が苦手な猫もリラックスして診察することが出来ます。

キャリーに入ったり病院に行くこと自体が猫にとってはストレスにはなると思いますが、尿の症状は場合によっては命に関わることもあります。

何か異変に気付いた時に病院での診察をおすすめいたします。お気軽にご相談ください。

渋谷、恵比寿、代官山の動物病院(年中無休、年末年始も診察している動物病院)

HALU代官山動物病院

03-6712-7299

担当獣医師

内科・循環器科・軟部外科

游 (ユウ, Yu)HALU代官山動物病院 院長

English/Chinese Speaking Veterinarian
「たとえ病気になったとしてもその中で一番幸せに暮らせるように」
患者さん、家族、獣医師間の密なコミュニケーションを大切にしています。

内科・眼科

宮本 (ミヤモト, Miyamoto)

English Speaking Veterinarian
動物たちからたくさんのことを感じ取り、からだへの負担をできる限り少なくすること、ご家族さまとのコミュニケーションの中で治療方針をご一緒に考えていくことを大切にしています。

内科・画像診断科

岩木 (イワキ, Iwaki)

English Speaking Veterinarian
多くの選択肢をわかりやすくオーナー様に提供でき、大切な家族の一員である子たちにとって最適な治療計画を一緒に見つけられる存在であるために、寄り添える獣医師を目指しています。

内科・脳神経科

浅田 (アサダ, Asada)獣医学博士

てんかんを中心とした神経疾患とその治療について研究をしました。現在大学病院でも助教として脳神経科の診療に携わっています。

内科・鍼治療

永田 (ナガタ, Nagata)

病気と向き合う中でどうしたら現状を良くしていけるのか、プラスになりそうな 事をひとつひとつ考えながら、より良い時間を過ごせるようなお手伝いができたらと思っています。 些細なことでも、気軽にご相談ください。

循環器科・内科・軟部外科

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