新型コロナウイルスと動物の感染について

1.新型コロナウイルスはペット(犬や猫)に感染するのか?

現時点では、新型コロナウイルス感染症 はヒトからヒトへ感染する病気であり、ヒトからペットに感染した(ペットからウイルスが検出された)としても、さらにペットがヒトに病気を移す可能性は限りなく低いだろうと、世界中の多くの専門家も含めて考えられています。

これまであった動物への感染報道
・香港から新型コロナウイルスに感染した方が飼育している犬から、弱い陽性反応が見られ、その後陰性となった。この犬は何も症状を出していない。
・3 月 27 日にベルギーで猫の感染が確認され、この猫は下痢、嘔吐、呼吸困難などの症状を示した後、回復した。
・3 月 31 日に香港で猫への感染があり、この猫は症状を示していない。
・4 月 5 日にニューヨークの動物園でトラが新型コロナウイルスに感染した。このトラは飼育員から感染したと考えられている。

今後も人との接点があるペットやその他動物に関する様々な報告が行われることが予想されますが、冷静に情報を取捨選択し、落ち着いて対応するようにしてください。
飼い主様が新型コロナウイルスに感染しないことがペットを守るために大切なことです。 外出の制限がある中ですが、犬の散歩や短時間の運動については、人込みを避けたルートを選び、飼い主同士の立ち話や、通行人と犬との濃厚な接触を避けるなどの感染対策を行いましょう。帰宅時には手洗い等の感染対策を忘れないようにしてください。

2.犬や猫にも「コロナウイルス感染症」があるが、それは人にうつるのか?

犬や猫にも固有のコロナウイルス感染症があります。 しかし、これまで犬猫で報告されている「コロナウイルス感染症」が、ヒトを含めた他の種の動物に感染したという報告はありません。 犬の場合は軽い下痢症状、猫の場合は伝染性腹膜炎を起こしますが、どちらもまれな病気です。

3.飼い主が新型コロナウイルスに感染した場合、ペット(犬猫)とどう接すればいいか?

入院される場合は、ご家族など、他にペットのお世話ができる方がいたら、その方にお願いするようにしましょう。
自宅で療養される場合にはペットの体表にウイルスが付着しないようにするために、療養中の部屋にペットを出入りさせないようにしてください。また、汚染したマスクやリネン類にペットが接触しないように注意しましょう。
ご家族が自宅でお世話する場合も、どなたかに預ける場合も、ペットの体表などを介して感染伝播させないため、ペットはシャンプーすることが望ましいです。

シャンプーをする方法
お湯が出る勢いを弱くして、毛に当たったお湯が周りに飛び散らないよう工夫するようにする。お湯で流したあと、シャンプーをし、シャンプー後にペットを拭いたタオルは一般的な家庭用洗剤で洗濯する。

世話する方にペットをお渡しする際には、キャリーバッグや首輪、リードなどは、0.05%に薄めた家庭用塩素系漂白剤で拭いた後、塩素を拭き取るためにもう一度水拭きしてください。

4.飼っているペットが新型コロナウイルスに感染しているか心配

ご自身が感染者でない限り、ペットへの感染を心配する必要性は少ないと考えられます。 もし、ペットへの感染が心配であるなら、人混みに連れて行かないなど、できるだけ感染のリスクを減らすよう注意して生活しましょう。
新型コロナウイルスに感染していた人とペットが濃厚に接触したことが分かっていて、その後ペットの体調が悪くなったという場合には、動物病院に電話をしてください。ペットを病院に連れていく前には必ず事前に連絡をくださいますようお願い致します。

 

渋谷、恵比寿、代官山の動物病院
HALU 動物病院
03-6712-7299

 

参考元:https://www.tvma.or.jp/public/items/1-20200408%28Q%26A-5%EF%BC%89.pdf
https://www.tvma.or.jp/public/items/1-20200406%EF%BC%88COVID-19.pdf