以前コラムで橈尺骨骨折整復についてご紹介しました。
今回は1歳に満たない低体重の若齢犬の骨折整復の症例がいましたのでご紹介します。
この仔は8か月齢のトイ・プードルで体重が980gほどしかありませんでした。
飼い主様に駆け寄ってきたところ、突然鳴き始めて左の前肢を挙げているとのことで来院されました。
ご来院時の診察では、左前肢を完全に挙げており、着地することができませんでした。
レントゲン検査の結果、手首の関節に近いところで橈尺骨(人の腕に当たる骨)が折れてしまっていることがわかりました。
若齢ということもあり、体が小さく体重も軽いため、折れている部分の骨の幅は4mm程度しかなく、割りばし片方分のほどの細い骨でした。
下の写真は、骨折している左の前肢と正常な右の前肢のものです。
幸いにも骨折から手術までの日にちもそれほどかからなかったため、無事に手術は成功し、現在は元気よく日常生活を送っております。
下の写真は整復後のものです。
活発で体の小さな仔は、思わぬことでも骨折してしまうことがあります。
ソファーの飛び乗り、飛び降り、同居犬との追いかけっこなど。いつもと同じ動作でも、気が付くと歩き方が変だったり、痛がって鳴いたりすることがあれば、もしかすると骨折してしまっているかもしれません。
異変に気が付いたときは、事前にご連絡の上お早めにご来院くださいね。
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