皮膚のしこり

【肥満細胞腫】皮膚にできものがある―ほっとかないで!猫の肥満細胞腫。Mast cell tumor ,skin tumor of cat

■猫の肥満細胞腫

肥満細胞とは、身体の免疫(アレルギー反応)に関わる細胞の一種です。

その肥満細胞が腫瘍化、分裂や増殖を勝手に繰り返し塊になり、それがしこりやできものとして発見されるものが、肥満細胞腫です。

Tips
肥満ときくと、実際に肥満体型の個体に出現するように感じますが、名前の由来は細胞の形が丸く膨らんでいるところから取られています。

猫の肥満細胞腫は大きく分けて二種類存在します。

 

①皮膚型肥満細胞腫
肥満細胞腫の中でも発症率が高く、頭部や耳、首の周り、四肢等に認められます。
脱毛している個所にイボ、またはしこりがあった場合はこれらの可能性が考えられます。

皮膚型は普段のボディチェックで発見しやすいものになります。
日ごろからブラッシングやお手入れのついでに、全身に触れて早期発見に努めましょう。

「できものの大きさが変わる」
「できものが赤くなっている」

などの場合はより注意が必要です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

②内臓型肥満細胞腫
内臓発生し、脾臓や消化管にみられ、発見時には高確率で転移が起こっています。
また、高い確率で悪性とされ、発見時には早期の治療が必要になります。
症状…元気消失、食欲不振、体重減少、消化器症状、貧血など

 

肥満細胞腫の治療は外科手術で切除するのが第一選択になります。
転移病変があるものには、あわせて薬を使用して治療を行っていきます。
また、手術では取り切れなかった腫瘍に放射線治療を行う場合もあります。

皮膚にしこりを見つけた時は、細胞の検査をおすすめいたします。

 

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担当獣医師

内科・循環器科・軟部外科

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「たとえ病気になったとしてもその中で一番幸せに暮らせるように」
患者さん、家族、獣医師間の密なコミュニケーションを大切にしています。

内科・眼科

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動物たちからたくさんのことを感じ取り、からだへの負担をできる限り少なくすること、ご家族さまとのコミュニケーションの中で治療方針をご一緒に考えていくことを大切にしています。

腫瘍科

佐々木 (ササキ)獣医腫瘍科認定医1種、JAHA内科認定医

腫瘍の治療は画一的なものではなく、同じ疾患であってもその子やご家族の状況によって、最適と考えられる治療方法は異なります。
何かお困りの事があればご相談ください。

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