誤食

【犬 誤食】犬のマスクの誤食

マスクの誤食      

 

新型コロナウイルスの影響でマスクをつける機会が非常に多くなったため、ワンちゃんやネコちゃんのマスクの誤食が急増しております。

当院にも「うちの子がマスク食べちゃいました…」「マスクのひもを食べちゃいました…..」「遊んでいると思ったらいつの間にかマスクがなくなってました…」などのご連絡いただくケースが多く見られます。

散歩中のワンちゃんが路上に捨てられたマスクを誤って飲み込んでしまったり、自宅でマスクを作っている時にネコちゃんが縫い針などを飲み込んでしまったりするケースが相次いでいるようです。マスクにはにおいが付いていますし、飼い主が『だめ!』と言うと、ワンちゃんはかえって嬉しくなり飲み込んでしまうことがあります。

またネコちゃんは舌の構造が影響していて、ネコちゃんの舌の表面には無数の小さな突起があり

それが喉側に向かって生えているので糸や毛糸など細長いものやおもちゃなどを遊んでいるうちに

飲み込んでしまうことが多いようです。

 

 

‐マスクを誤食するとでる症状‐

ワンちゃんやネコちゃんがマスクを誤食してしまった場合、症状はすぐには出ないことが多いです。

マスクを誤食してしまった場合は、おおよそ数日後に食欲や元気がない何度も吐く便がうまく出ないといった症状が出ることが多いです。

 

‐マスクを誤食した場合‐

マスクやマスクのヒモ、ガーゼなどを誤食したらすぐに動物病院を受診してください。

もし誤食したが元気だという場合でも放っておくと腸に詰まるなど、一歩間違えば、命を落とす危険もございます。

マスクの成分は溶けないので、うまく便から排出されなければ胃にずっと停滞したり腸に詰まってしまう可能性があります。万が一腸に詰まってしまうと腸閉塞となり、開腹手術で摘出しなければなりません。

「今日は動物病院に行けないので、明日にでも動物病院に行けばいいですか?」などのお問い合わせがございますがすぐにご受診をお勧めいたします。

なぜなら、食べたものが胃にある時間はおおよそ4~5時間でそれ以上経ってしまうと場合によっては腸の方に流れてしまい動物病院での処置(吐かせる処置や内視鏡)で取り出すことができなくなってしまうからです。異物を食べてから数時間以内(ものによりますが4,5時間以内)の場合は吐かせる処置が適応となります。レントゲンやエコーなどで確認してから処置を行います。異物を食べて時間が経っており腸閉塞などの可能性がある場合には開腹手術を行います。

いずれも処置が早いほど選択肢が広がり、ワンちゃんやネコちゃんのダメージも最小限に抑えられます。

 

‐マスクの誤食を防ぐためには-

ワンちゃんやネコちゃんは引き出しを開けてマスクを取り出すことはしません。

棚の上にあるマスクを引っ張り出すことはできません。

誤食はワンちゃんやネコちゃんが届かない位置にモノを置くことで必ず防ぐことができます。

今一度注意しましょう!

「まあ大丈夫でしょ…」と油断してしまいますがそれがとても危険です。

▶ごみ箱は蓋つきのものにしたり、背が高いものを使ったりして、動物たちが物理的に取り出せないようなものにしましょう。

▶また散歩中は、ワンちゃんがしげみに顔を突っ込みそうになったら、すぐにリードでコントロールしましょう。

▶マスクで遊んでいるな…と思ったら、様子を見ずにすぐに取り上げる(難しいならおやつをあげて)その隙に取るようにしましょう。

 

-まとめ‐

マスクを誤食してしまったら、すぐに動物病院で吐き出させるようにしましょう。

もしかかりつけの病院がお休みの場合、救急病院や夜間病院を受診してください。

誤食はワンちゃんやネコちゃんが届かない位置にモノを置くことで防ぐことができます。

愛するワンちゃんやネコちゃんが苦しい思いをしないために、今一度ワンちゃんやネコちゃんが食べたら危険なものを把握し誤飲事故が起きない環境づくりを心がけましょう。

 

渋谷、恵比寿、代官山の動物病院(年中無休)
HALU 動物病院 03-6712-7299

担当獣医師

内科・画像診断科

岩木 (イワキ)

多くの選択肢をわかりやすくオーナー様に提供でき、大切な家族の一員である子たちにとって最適な治療計画を一緒に見つけられる存在であるために、寄り添える獣医師を目指しています。

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