フィラリア症は、蚊に刺されることで感染する寄生虫疾患です。
フィラリアを媒介するのは、蚊です。
蚊がフィラリアに感染した動物の血液を吸血することで、蚊の体内には、フィラリアの幼虫(ミクロフィラリア)が入ります。その後、その蚊が他の動物を刺します。
そうすると、その動物の体内にミクロフィラリアが入り、フィラリアに感染します。
このように、フィラリアに感染している動物から感染していない犬や猫へ、蚊が媒介となって広がっていくものなのです。
フィラリアは、動物の体内に入った時点では幼虫の状態で1mm程度の大きさですが、体内で成長した成虫は、15〜30cm位の白い素麺状の細長い形にになって寄生します。
犬では多いと数十匹もの成虫が心臓に寄生します。
犬より少ないですが、猫でも1〜3匹の成虫が心臓に寄生します。
日本でフィラリアを媒介する蚊は16種類いると言われています。
フィラリア予防薬は感染幼虫が筋肉などで発育している間に駆除するものであり、感染そのものを防ぐものではありません。
したがって成虫が寄生することで引き起こされる病害を予防するためには、定期的で確実な投薬が欠かせません。
フィラリアは予防すれば、100%防げる病気といわれてます。
予防をおこたる事で、知らない間に感染してたというケースがあります。
蚊は、気温15度以上で吸血活動を開始します。
温暖化の影響もあり、年間の平均気温も上がってきておりますが、現在東京では4月~11月の間、気温15度以上を観測しています。
したがって、この4月~11月が蚊の吸血期間、フィラリアに感染する可能性がある期間となります。
予防時期は基本的に蚊が発生し始めてからの4月頃から蚊が出なくなてから1ヶ月後の12月頃までをお勧めします。
フィラリア症は犬だけの病気と思われてますが、猫もフィラリアの被害をうけます。
猫は犬と比べてフィラリアの寄生数が少なく、多くの場合、症状が乏しく、検査などによる診断が難しい為、発見が困難な病気といわれてます。
猫では、症状が現れた時はすでに危険な状態です。
室内飼いの猫でも感染しているとうケースがみうけられます。
症状としては、犬では、フィラリア(犬糸状虫)の成虫が肺動脈や心臓に寄生するため、血液循環障害を起こし、さまざまな症状が現れます。
例えば散歩中にとても疲れやすくなり、階段を登るのを嫌がったり、興奮時や早朝に乾いた咳をするようになります。
また、肝臓の肥大、腹水、浮腫、肺動脈塞栓、喀血、さらに多数の成虫が寄生している場合、それらが心臓につながる大きな血管を塞ぎ、血尿や貧血、呼吸困難などをともなう急性症状が現れ、急死する症例もあります。
猫では、感染しても寄生する数が少ないため、重い症状になるケースはまれです。
しかし、数匹の寄生でも急性症状を引き起こし、突然死の一因となることがあります。
ま
た最近では、猫の血管で発育中の虫体による喘息様の呼吸器症状を起こす可能性があるといわれています。
フィラリア症とは、フィラリアという寄生虫が心臓内に寄生して心臓や肺、血管や肝臓に様々なダメージを与え、最終的にはその動物の命を奪ってしまう恐ろしい病気なのです。
残念ながら、蚊に吸血されることに対して完全な予防は出来ません。
犬や猫に虫よけスプレーなどを吹きかけても舐めたり吸ったりしてしまいそれはとても危険です。
ですので、確実なフィラリア予防をお勧めします。
フィラリアは予防薬で予防ができるものです。
「フィラリア症予防薬」というお薬は、蚊の吸血を予防するのではありません。
フィラリアを持っている蚊に吸血されても、吸血されてから1カ月以内であればフィラリアという虫を安全に退治できるお薬です。
つまり、フィラリア症という「病気」を予防するためのお薬です。
予防薬は飲んだ時に、体内にいるフィラリアを退治するもので、お薬を飲んだ翌日に蚊に吸血されて感染してしまったら駆除はできません。
また、フィラリアという虫は蚊から犬や猫の体内に入ると、脱皮を繰り返しながら体内を移動し、最終的に心臓に行って成虫になります。
体内で2回脱皮すると予防薬では安全に駆除することが出来なくなります。
場合によってはアナフィラキシーショックや塞栓症などの強い副作用が出ます。
予防薬で駆除できないフィラリアは、別の方法で駆除が必要になりますが、身体への負担は大変大きくなります。
このような理由から、寒くなって蚊がいなくなってから1か月後まで、しっかりと駆除することがとても重要なのです。
予防薬の種類としては、お腹の虫も一緒に駆除できる薬や、ノミマダニ予防も一緒にできる薬など複数あります。
体重によってもかわってきますので、そのコにあったお薬を選んであげましょう。
錠剤タイプ
色々な食べ物のアレルギーのあるコやおやつでも好き嫌いがあるコにお勧めです。
おやつタイプ
おやつならなんでもたべます。と、いうコにお勧めです。
スポットタイプ
首から肩にかけての舐められない部分の皮膚に滴下します。食が細くて薬やおやつは飲ませるのが大変、というコにお勧めです。
猫ちゃんにはこちらのタイプになります。
大切なワンちゃんや猫ちゃんの為に、しっかりとした予防をしていきましょう。
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