食欲が多い

【肥満】可愛いけれど、本当は危険な猫の肥満〜猫の肥満と病気の繋がり〜

皆様はお家の猫ちゃんの体重をすぐに言えますか?

毎日一緒に過ごしていると小さな体重の増量にはなかなか気づきにくく、久しぶりに病院で測ると300g増えていた!という猫ちゃんはよくいらっしゃいます。

「300gくらいなら大丈夫かな」と思う方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、例えば5kgの猫ちゃんが5.3kgになっているということは50kgの人間が53kgになっていたということになります。

小さな身体にとっての300gはとても大きく、また猫ちゃんのダイエットは難しいと言われています。

うちの子は適正体重!?太ってる!?

猫の適性体重はその子の骨格によって様々です。私たちは体重というよりも身体の形や脂肪の付き具合を見て判断しています。

猫ちゃんの場合、

・肋骨を触った時に骨がかすかに触れるか
・上からみた時にウエストがくびれているか
・横から見た時に、下腹部が垂れすぎていないか

がポイントとなってきます。

一度健康診断にお越し頂き、獣医師に身体を触診してもらい適性体重を確認するのも良いと思います。

肥満がもたらす生活習慣病

人間と同様に肥満は猫ちゃんにも様々な病気をもたらしてしまいます。

最近このような症状は目立っていませんか?

・水をよく飲む
・おしっこが赤い
・高いところに登らなくなった
・呼吸が荒くなってきた
・食欲が落ちてきた

猫ちゃんが肥満になってしまうと罹りやすい病気があります。

上記の症状でよく見られる猫の生活習慣病をご紹介します。

1. 糖尿病

主な症状:飲水量が増えてきた。

犬とは違い、猫の糖尿病の原因は肥満が大きく関わっています。糖尿病は血液の中のグルコースを細胞内にうまくとりこめず、放置すると命に関わる病気です。

また糖尿病になってしまうと、毎日決まった時間にインスリン注射をする必要があります。

2. 膀胱炎

主な症状:頻尿、血尿

猫ちゃんは元々砂漠の生き物で、喉が渇いても体が重く動くのが面倒だと水を飲むのを我慢してしまいます。

そうすると膀胱内に濃いおしっこが作られてしまいその結果、結石や膀胱炎の原因となります。

3. 関節炎

主な症状:足を触ると嫌がる、高いところに登らなくなった

人と同様に体重が増えると、身体を支える関節に負担がかかります。

生まれつき関節が弱い猫ちゃんもいるので、スコティッシュフォールド、マンチカンは特に注意が必要です。

4. 肝リピドーシス

主な症状:数日ご飯を食べず、ぐったりしている。黄疸が出ている。

猫ちゃんが急に何らかの原因で(体調不良やストレスなど)数日食べなくなりと体は飢餓状態になります。

そうすると脂肪組織が分解され肝臓に脂肪が蓄積し胆汁の流れが悪くなることにより、肝機能障害を起こします。肥満の猫ちゃんのようにもともと脂肪が多いと、食欲不振をきっかけに肝リピドーシスにかかりやすくなります。

肥満にならないように、飼い主様がしてあげられること

猫ちゃんのダイエットは難しく、ワンちゃんのように散歩などの運動ではなかなか痩せることができません。

ですので、日頃の食事管理がとても重要になってきます。特に避妊手術や去勢手術をした後は太りやすくなり、太ると遊んだり動かなくなりさらに太るという悪循環になってしまいます。

1日のカロリーをしっかり計算して、必要カロリー以上をあげないように気をつけていきましょう。

もしおやつをおねだりされたら1日の食事分から数粒あげるか、もしくは他におやつをあげるのであれば1日分のご飯を減らしてきちんとカロリー計算を調整していくようにしましょう。おやつやご飯も大切なコミュニケーションのひとつです。

我慢だけではなく低カロリーのおやつを選んだり、おやつの代わりに猫ちゃんが好きな事(遊ぶ、ブラッシング等)をしてストレス発散させてあげましょう。

飼い主様と猫が長く幸せに暮らす為にHALU代官山動物病院ができること

当院では猫ちゃんの健康維持の為に定期的な健康診断をお勧めしております。

全身をしっかり検査するコース〜最小限のコースまでご用意しております。

健康診断の時に猫ちゃんの体重や骨格を見ながらその子の適正体重を確認していくことも可能です。

体重管理は飼い主様がご自宅で出来る、大切な健康管理の一つです。

大切な家族の猫ちゃんに健康に長生きしてもらう為にも、日頃から体重管理と健康管理を一緒に気をつけて見て行きましょう。

また猫ちゃんの診察時には、猫の診療所(分院)を是非ご利用ください。

猫ちゃんだけの空間で静かに落ち着いて診察が可能ですので、緊張しやすい猫ちゃんへおすすめです。

渋谷、恵比寿、代官山の動物病院(年中無休、年末年始も診察している動物病院)
HALU代官山動物病院
03-6712-7299

担当獣医師

内科・循環器科・軟部外科

游 (ユウ)HALU代官山動物病院 院長

「たとえ病気になったとしてもその中で一番幸せに暮らせるように」
患者さん、家族、獣医師間の密なコミュニケーションを大切にしています。

内科・眼科

宮本 (ミヤモト)

動物たちからたくさんのことを感じ取り、からだへの負担をできる限り少なくすること、ご家族さまとのコミュニケーションの中で治療方針をご一緒に考えていくことを大切にしています。

内科・画像診断科

岩木 (イワキ)

多くの選択肢をわかりやすくオーナー様に提供でき、大切な家族の一員である子たちにとって最適な治療計画を一緒に見つけられる存在であるために、寄り添える獣医師を目指しています。

内科・脳神経科

浅田 (アサダ)獣医学博士

てんかんを中心とした神経疾患とその治療について研究をしました。現在も研究生として大学院および大学病院において研修を行っております。

内科・鍼治療

永田 (ナガタ)

病気と向き合う中でどうしたら現状を良くしていけるのか、プラスになりそうな 事をひとつひとつ考えながら、より良い時間を過ごせるようなお手伝いができたらと思っています。 些細なことでも、気軽にご相談ください。

循環器科・内科・軟部外科

湯沢 (ユザワ)

動物は、家族にとってかけがえのない存在です。 愛おしくもたくましい彼らの人生が、長く幸せで楽しい時間であるためのサポートをすること!をモットーにしています。

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