尿が出にくい

【尿道閉塞】寒い時期に要注意、猫の血尿・おしっこがでにくい・トイレに行ったり来たりするのは「尿石症」かも??

寒い季節に増えてくる尿石症をご存じですか??

今回は尿石症の猫ちゃんの症例のご紹介です。

みなさんのお家の猫ちゃんの中には「血尿が出ている!」「何度もトイレに行くけれどおしっこがでない」「おしっこをする時に痛そうに鳴く」などの症状が出たことがある猫ちゃんもいるのではないでしょうか?

このような症状が出る病気でよく遭遇するのが膀胱炎、特に尿石症による膀胱炎です。

では猫ちゃんの尿石症とはどういったものでしょうか?

・尿石症とは?

尿石症とは膀胱の中に石ができてしまう膀胱結石や、その成分となる結晶が膀胱の中にできてしまう病気です。そしてそれらが刺激となって膀胱炎を引き起こすこともあります。

この結石の成分は臨床現場でよく見るのは

・リン酸アンモニウムマグネシウム(ストラバイト)

・シュウ酸カルシウム

の2つに分けられます。結石はこの2つ以外にも種類はたくさんありますが、よく出会うのはこの2つです。

この2つの結石には大きな違いがあり、ストラバイトは基本的にはご飯を尿石用の療法食に変えることで溶かすことができますが、シュウ酸カルシウムは溶かすことができません。

診断するには尿検査をしてどのような成分なのか判断します。

・治療法は?

治療法は、ストラバイトの場合には基本的にご飯の変更になります。一方で、シュウ酸カルシウムの場合にはご飯の変更では溶けませんが、予防的にご飯を変更して水分摂取量を増やしてもらいます。しかし結石が大きい場合にはどちらの結石においても手術による摘出をすることもあります。

・症例紹介

今回ご紹介するのは、手術で膀胱結石を摘出した猫ちゃんです。

症例は5歳の猫ちゃんで、血尿と頻尿がなかなか良くならないとのことでご来院されました。まずは膀胱をエコーで確認して、合わせて尿検査、レントゲン検査も実施したところ、膀胱内に結石が2つ確認され、レントゲン検査においても膀胱結石が確認されました。下の画像の黄色の矢印が膀胱結石です。

しかし、尿検査では結晶は検出されず、どちらの結石か判断ができず、かなり膀胱粘膜の炎症もあったことから、飼い主様とご相談の上膀胱結石を摘出することになりました。

下の画像が、膀胱結石を摘出しているときの手術の画像と、摘出された石です。

手術時、膀胱はかなり小さく、粘膜も肥厚しておりました。

摘出された結石を分析すると、成分はストラバイトでしたが、摘出後1週間ほどで膀胱も少しずつふくらむようになってきて、頻尿感も改善されてきました。

今回のように膀胱結石の刺激が強くて、膀胱炎の症状がなかなか良くならない場合にはストラバイトでも膀胱結石を摘出することもあります。

また、膀胱結石で最も怖いのが、結石が詰まってしまいおしっこが出なくなってしまう尿道閉塞です。尿道閉塞になってしまうと、緊急処置で閉塞を改善しなければ命に関わることもあります。

目安としては24時間以上おしっこが出ていなければ処置が必要になってきます。今回の猫ちゃんのように結石でなくとも、結晶があるだけでも閉塞することもあります。

その場合には下の画像のように膀胱がパンパンに膨らみ、中の浮遊物が結晶です。

お家の猫ちゃんは毎日おしっこをしてますか?色はどうですか?少量ずつ何度もしていませんか?においはどうですか?これらのことに少しでも違いが見られれば、早めに動物病院にご相談ください。

 猫の診療所(HALU+動物病院)

住所:渋谷区代官山町14-20

電話番号:03-6712-7299

担当獣医師

内科・眼科

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動物たちからたくさんのことを感じ取り、からだへの負担をできる限り少なくすること、ご家族さまとのコミュニケーションの中で治療方針をご一緒に考えていくことを大切にしています。

内科・画像診断科

岩木 (イワキ)

多くの選択肢をわかりやすくオーナー様に提供でき、大切な家族の一員である子たちにとって最適な治療計画を一緒に見つけられる存在であるために、寄り添える獣医師を目指しています。

内科・歯科

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大学卒業後、各地の動物病院で小動物臨床に携わってまいりました。
ホームドクターとして、こどもの時代から老齢期までその子その子にあった予防や治療を丁寧に行うことを信条にしております。

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「たとえ病気になったとしてもその中で一番幸せに暮らせるように」
患者さん、家族、獣医師間の密なコミュニケーションを大切にしています。

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